夕方の勤務交代直後、「落ち着いた」と思ったその時間に考えたこと

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導入|その時間帯の空気

その日は、夕方の勤務交代が終わった直後でした。
病棟の空気が、日中の慌ただしさから少し切り替わる時間帯です。

申し送りを終えて、
「とりあえずひと段落したかな」
そんな気持ちが、正直ありました。


夕方は、変化が起きやすい時間帯

夕方は、
高齢の方や認知症のある方にとって、
環境が大きく切り替わる時間でもあります。

  • スタッフが入れ替わる
  • 周囲の動きが変わる
  • 明るさや音の感じが変わる
  • これから何が起きるのか分かりにくい

私たちにとっては「いつもの流れ」でも、
その変化が、不安や混乱につながることがあります。


その時の出来事

その方は、高齢の女性でした。
誤嚥性肺炎で入院され、
その時点では、低活動型のせん妄が疑われる状態でした。

声かけへの反応は少なく、
動きもあまりなく、
「今日は比較的落ち着いている」
そう感じていました。

ところが、時間が経つにつれて、
少しずつ表情が変わり、
落ち着かなさが目立つようになりました。

ベッド上でそわそわし、
周囲を気にする様子が増え、
やがて、過活動型のせん妄を思わせる行動へと変わっていきました。


その時の私の気持ち

正直に言うと、
油断していたと思います。

「さっきまで落ち着いていたから」
「大きな変化はないだろう」

そう思っていた分、
変化に気づいたとき、
私は少し焦りました。

これは、どう捉えたらいいのだろう。
今、何を優先すべきだろう。

急変の前兆かもしれない、という思いと、
でも、確信は持てない、という迷い。

その間で、判断に迷っていました。


振り返り|視点を変えてみる

あとから振り返って、
いくつかのことが浮かびました。

  • 夕方という環境の切り替わり
  • 人の入れ替わりを感じ取っていたこと
  • 同僚に相談するタイミングを迷ったこと
  • 医師に報告する判断が遅れたこと

いくつもの要因が、
重なっていたのかもしれません。

「落ち着いているように見えた」のは、
本当に安定していたのではなく、

変化の前の、静かな時間だった可能性もあります。

そう考えると、
あの時の違和感は、
見過ごしてはいけないサインだったのかもしれません。


今日からできる小さな工夫

完璧な判断はできなくても、
次につなげられることはあると思いました。

① 「落ち着いている」を言葉にして共有する
自分の中だけで判断せず、
「今はこう見えている」と同僚に伝える。

② 迷った時点で、相談していいと自分に許可する
確信がなくても、
「少し気になる」という段階で声をかける。

③ 医師報告は「変化の途中」でもいい
はっきりした異常がなくても、
経過として伝えることに意味があると感じました。


まとめ

あの時、
すぐに「正しい対応」ができたわけではありません。

今でも、
「もっと早くできたことはなかったか」
と考えることはあります。

それでも、
「落ち着いているように見える時間」
その捉え方を見直すきっかけにはなりました。


最後に

もし同じ場面に出会ったら、
あなたなら、どのタイミングで声をかけるでしょうか。

そして、
「少し気になる」という感覚を、
どう扱うでしょうか。

その問いを持ち帰ってもらえたら、
この振り返りには意味があると思っています。