静かな夜勤
その夜は、いつもと少し違いました。
ナースコールも少なく、
病棟全体が静かでした。
大きなトラブルもなく、
患者さんも落ち着いて過ごされていました。
「今日は穏やかな夜だな」
そんなふうに感じる時間が続いていました。
落ち着いているという状態
振り返ってみると、
何もしていなかったわけではありませんでした。
ケアを必要とする方が少なかったこと。
入院患者のバイタルサインが安定していたこと。
夜間入院が数名あったものの、
大きな混乱はなく、落ち着いた流れで対応することができました。
いくつかの条件が重なって、
その夜の「穏やかさ」が保たれていたのだと思います。
何も起きていないという時間
忙しい夜勤が続くと、
「何も起きないこと」に安心します。
急変もなく、
不穏もなく、
対応に追われることもない。
それはとてもありがたいことです。
でも同時に、
「本当に、このまま何も起きないのだろうか」
そんな思いが、頭の片隅にありました。
振り返って感じたこと
これまでの夜勤では、
- 突然の急変
- 深夜の不穏
- 帰宅要求
いろいろな場面に出会ってきました。
だからこそ、
「落ち着いている」という状態が、
どこか一時的なもののようにも感じていました。
今が穏やかでも、
次の瞬間に変化することもある。
その感覚は、
これまでの経験から自然と身についてきたものかもしれません。
落ち着いているときにできること
その夜は、時間に少し余裕がありました。
だからこそ、
- 患者さんの表情を見る
- いつもとの違いを考える
- 環境を整える
そんな関わりを、少し丁寧に行うことができました。
忙しいときには見えにくいことも、
落ち着いている時間だからこそ見えてくることがあります。
最後に
何も起きなかった夜は、
「何もしていない夜」ではありません。
ケアを必要とする方が少なかったことや、
状態が安定していたこと。
そうした条件が重なって、
穏やかな時間が保たれていました。
そしてその時間は、
次の変化に備える時間でもあったのだと思います。
看護は、
何かが起きたときだけでなく、
何も起きていない時間の中にもあります。
もし同じように穏やかな夜を過ごしたとき、
あなたはどんなことを感じるでしょうか。
その時間もまた、
大切な看護の一部なのだと思います。


